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ボストン留学日記


by straightyen

「カレー光芒」

気が付くとS&Bカレーばかり食べている。
密林の中でゲリラ戦をしているときには、食が進まないモノも飲み込まなければならないので、カレー粉が必需品であるという話もきいたことがあるが、カレー粉を投入すると、とりあえず食べられるものに変化する。
  
昨今、対印外交の基調が、円借款だけの関係ではなく、より勢力均衡を意識した関係になってゆくようにも見える。
「ピンポン外交」(=ニクソンショック)において、米中が接近するタイミングに卓球選手権が使われたように、あるいは「パンダ外交」において、パンダそのものの贈呈(今はレンタルになったらしい)が介されるように、日印間の接近は、「カレー外交」とか冠するのだろうか(Curry Diplomacyで検索すると一件ヒットする)。
 
とはいっても、公園のブランコに腰掛けるインド人の少年を見て涙したり(稲中)、カレーを傷に摺りこむカレクックの残虐さに恐怖したり(スグル)といった関係性はあくまでも極東における一方的なものであることを鑑みると、歴史ある国との外交に於いて、カレーを標章とすることが妥当なのか不明。
他方、ボーズと中村屋の縁を考えるとカレーも善しな感じではある。
なお、海原雄山氏は「カレーの真髄は調和にある」旨の発言をされている。
# by straightyen | 2006-12-21 12:33

(漢字)



(その1)
朝、起きたら白川静がなくなったという記事。
 
昔、なんかの弾みで白川本を購入したが、何と言う題名だったか思い出せない。「金」という文字が脳裏に残っているが、「金文通釈」の一冊だったのかね。

周初の事蹟が後代になって徳行の巻尺として繰り返し言及される一方、殷は、酒池肉林やら炮烙やら暴走したせいで天命失って滅びましたけど何か、というのが役処だけれど、その本では殷へも愛が及んでいて新鮮だった。
王朝交代のコンテクストも易姓革命色を排していて、甲骨文字やら異形の偶像やらを作っていた祭祀好きの民族が、あんまりそういうのに関心ない人たちに武力的に屈服してしまったよ、という感じ。私的にはとても前衛的に見える青銅器文明が滅んだのは残念だけれども、何れにせよ漢字が存続したのはとりあえず幸。

(その2)
同級生と話していて、米国の教科書が重い理由は、やはりアルファベットが表音文字だからだという話になった。Hamilton先生の「Time Series Analysis」などは、H中先生の「計量経済学の方法」からするとほとんど冗談にしか思えない厚さである(他方、「Time Series Analysis」は、読者がより予備知識を必要とせずに読めることを企図している、という指摘も正当な気がする)。漢字の方が情報を多くのせるのであれば、教科書は軽くなる。

現存する表意文字がどれほどあるのかわからないけれど、日本語は表音と表意が混在し、英語は出自を異にする音の混在である。仮にブリテン島に攻め込んだのが高仙芝であったのなら、今頃、僕の持っている教科書はもそっと軽かったのだろうか。
# by straightyen | 2006-11-06 08:20 | 談義

(物価)

(物価(というか値段をかえるタイミングの)理論 // 抽象化度-高バージョン、授業から。)

   
人が歩いているとする。
道に1セント落ちているとする。
人によっては、拾ってかがんでしまうことにより内臓を圧迫するリスクがあるので、1 
セントごときでは拾わないと考えられる。
 
ここで1セントではなく10セント落ちているとする。
人によっては、拾うことは、靭帯やら半月盤やらに損傷を来たすリスクがあるので
10セントごときでは拾わないと考えられる。
 
では100ドル落ちているとする。
ここまでゆくといろんなリスクを鑑みてもメリットの方がコスト対比大きいので拾うと考えられる。
当然、100ドル以上であれば必ず拾うと考えられる。



(物価理論 // 抽象化度-低バージョン)


オレンジを買ってそれを絞ってつくる
オレンジジュースを売っているとする。
オレンジの値段が10セントあがったとする。
オレンジジュースの値段をあげると値段表を書き換えなければならないので我慢して値段は据え置くとする。
 
ここでオレンジの価格が10セントではなく1ドルあがったとする。
オレンジジュースの値段をあげると消費者が去ってゆくリスクがあるので我慢して値段は据え置くとする。
 
ではオレンジの値段が10ドルあがったとする。
ここまでゆくと値段をかえないと、利益(オレンジジュースの値段-オレンジの値段)がマイナスになるので値段をかえることとする。
当然、オレンジの値段が10ドル以上上昇した場合にも、同じ理由により、必ず価格をかえると考えられる。



(物価理論 // 実証)

NAKED(オレンジジュース)が値上げ。

値上げ幅はおよそ6%(前年比)。

卸売り物価のオレンジジュース価格は、今年の5月時点で既に前年比50%。足許9月は前年比70%。

卸売り物価のオレンジ価格は、今年の6月時点で前年比5%。足許9月は前年比80%。1999年以来(9月が40%)の伸び率。原油に次ぐインフレ材料まで昇華できるか。

消費者物価のオレンジジュース価格は、今年の6月時点で前年比5%。前年比で13%上昇。1999年に前年比14%を記録して以来の数値。


○理論のPredictionI// いつかはNAKED値上げするんじゃないの。

○理論のPredictionII// 相対的に太った人が多い地域は(かがむコストが高いので)、1セントが多く落ちている。

○後者の方が論文としては受けがいいのかもしれない。
 1セントを落として拾わない場合、タンス預金と同じ意味でMに影響を与えることから、金融政策論と位置づけることが可能か否や。
 



(データの出所)
オレンジジュース // 米国消費者物価指数、都市平均、濃縮果汁。
オレンジ // 米国生産者物価指数、Valencia oranges。
オレンジジュース // 米国生産者物価指数、Frozen orange juice。
数字は適当にまるめている。
# by straightyen | 2006-10-31 12:40

(夢を語る)

-rs250yさんの「東大路北泉通 「ラーメン荘 夢を語れ」」を読む。
「ラーメン二郎」と同系統の麺屋が天天有(@東大路北泉通)の真ん前に進駐したとのこと。
東京に生息しているとき私を横に育てたのが二郎であり、古都生活時に前方に育てたのが天天有だったので、とても感慨深い。後々の面白さのため、この二件分だけ家計簿をつけておくべきだった。体重だけではく、金銭面でもそれなりの寄与をしていると思われる。

-同じラーメンを標榜しているとはいえ、油と水のように異なる麺(というかスープ)なので、近隣とはいえ両者の競合は考えにくい。というか、天宝、高安、小昼、珍遊といった一乗寺の他の店舗で提供されるらーめんは、僕が知る限り、「片端が二郎、もう片端が天天有の定規」で測ると、集合ひっくるめて1点に見えるくらい天天有よりのらーめんを出すので、一乗寺ではむしろ二郎が異質なはず(除く横綱ベース)。結局のところ、一乗寺ラーメン業界にとっては、新たにパン屋ができたのと変わらないインパクトであるはず。

-これまでは帰洛一番、「あかつき」(この店も美味しい)「天天有」「東京らーめん」のMultinominal-Logitを廻しながら川端通りを北上し、結局、「東京らーめん」の爺さんの奇妙な鼻歌聞きたさと生存確認のため東一条に収束してしまい、それでも夜中に思い直して叱咤激励、泊地から北上していたのだけど、これからは「北泉通り」に到着してまだなお「二郎」「天天有」の二択で苦渋する気がする。
 

-何かのはずみで心が折れて(東京でもアクセス可能な)二郎に行ってしまい「アブラマシ」を注入し、帰りの東海道新幹線の座席で悔悟に涙する自分が鮮明に浮かぶ。

-というような夢でもみたいものである。
# by straightyen | 2006-10-23 08:30 | 非生活情報

(授業)


2年生になり、授業が恐ろしく実践的になった。

宿題(時系列)

 (問1)下記の時系列について、ARMA(p, q) を推計せよ。なお、ラグ数の基準はAICとBICを用いよ。
    とか
 (問2)下記のフィルターについて、スペクトラル密度関数を計算し、グラフに書け。

ARMA(ある変数の今の値を、過去の値(ラグ)で説明するモデル)は、経済変数の予測値を出すときに使うもっとも基礎的な方法だし、スペクトラル密度関数(ある変数の動きを周期ごとに分解する関数)は、景気循環の周期やクリスマスとかの季節性の周期を測定するのに使う。
どちらもこれまで出勤回数と同じくらいの数はこなしている気がする。

授業なので(ソフトウエアー内蔵のコードの使用は禁止され)、Matlabでごしごしとコードを書かなければならない、という制約はあるものの、やっている内容はなんか仕事かと見紛うような既視感。  

以下、続き。

宿題(但し書き)
 ○なお、上記のグラフは、全てMatlab(あるいはGauss)を用いて書くものとし、「美しくないグラフ」は減点の対象となる。

 グラフの一部がはみ出したり切れたりすると-2点であるとのこと。一回にグラフを40枚くらい提出したりするのでそれだけでほぼ零点をくらう可能性もあり。
 こんなところもまた既視感がある。
# by straightyen | 2006-10-22 07:55